ちょっと真面目だけど、誰にでもいつかは訪れる「葬儀」のお話です。
先日、母を見送りました。 オカンと生前にいろいろ準備はしていたんですが、実際にその時が来ると「えっ、想定外!」なんてことが多々ありまして。これから経験するかもしれない皆さんのために、リアルな流れをシェアしておこうと思います。
母とは流石に80歳超えてから、葬儀についてや病気で入院した際に、どこまで治療をつづけるかなどなど、ある程度生前に話をしていました。
以前住んでいた神戸では、ちゃんと葬儀業者と契約までしていたんです。
でも、東京に引っ越してきたときに、その契約は解約することに。 「東京でも探さなきゃね」なんて話していて、テレビCMでよく見る “あの有名な葬儀サービス” に問い合わせたりしていました。
母の希望はこんな感じ。
■兄弟夫婦だけの「家族葬」でいい
■安いプランで良い
しかし、いざその時が来ると、現実はそんなに甘くありませんでした。
亡くなってからは時間との勝負!
ここ、経験ない方はぜひ知っておいてほしいポイントです。
病院で亡くなった場合、「悲しんでいる暇」はほとんどありません。
- 医師による死亡確認
- 看護師さんによる処置(エンゼルケア)
※エンゼルケアというのは、「旅立ちのための身支度」のことで、身体をきれいに拭いてくれたり、着替えや薄いお化粧をしてくれたり。 病院の看護師さんがやってくれるんですが、これ、単なる処置じゃないんです。 私たち家族が、きれいになった母の顔を見て「あぁ、本当にお別れなんだな」って心を整理するためにも、すごく大事な時間なんですよね。最終的には妻がオカンの体拭きと化粧を施してくれました。『もう最期かも』というときには、生前愛用していた化粧用具も持っていくのが良いかもしれません、病院でも準備はしてありますけどね。 - 霊安室への移動
ここまでは病院がやってくれます。 問題はその後。
「霊安室には長く置けないから、早く搬送先(葬儀社)を決めてくださいね」という空気になります。 祭壇の準備や、遺体の運び出し、お通夜までの安置場所……これらを、亡くなってからあまり時間が無い状況で決めなきゃいけないんです。意外と大変!
とりあえず、目をつけていた「例のCMの会社」に電話しました。 母が亡くなってまだ30分くらいのタイミングです。
プランや引き取りの手順を聞いていたんですが……話の節々で、気になることが。
「あ、お花を追加する場合は別途費用が…」 「式までにお母様に会いたい場合は、安置面会料が追加で数万円…」 「遺影写真はプラン外でして…」
……ん? 「追加費用」の話がチラチラ出てきて、それぞれがやたら高額・・
焦りは禁物!地元の業者という選択肢
幸い、私は父の葬儀の時に似たような経験をしていました。 なので、CMの会社には「お願いします」と即決せず、とりあえず引取する場合の担当から電話もらえるという30分後までに決めますとだけ伝える。
「さて、どうする?」
電話を待つ短い時間でできることは限られています。 ふと、病院に出入りしている地元の葬儀社さんがいることに気づきました。 霊安室までの案内をしてくれた業者さんです。
ダメ元で相談してみると……「あ、家族葬なら、弊社のこのプランで全部入りますよ」
提示されたのは、さっきのCMの会社と変わらない金額。 なのに、CMの会社では「高額オプション」だった内容が、ほとんど基本料金に含まれている!お花や諸々を追加しても、十分に納得のいく金額でした。 というわけで、こちらの地元の業者さんにお願いすることに決定。
そのあとCMの会社から電話がありましたが、丁重にお断りしました。
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余談 ■ まさかの「僧侶」疑惑!? ■
そんなこんなで、無事に葬儀を行うことになりました。 日程的に「友引」を挟んでしまって火葬場の予約が取りにくかったんですが、地元の業者さんがうまく調整してくれて感謝です。
ただ一つ、謎だった出来事が。
葬儀前に、式場担当の方と電話で打ち合わせをしていると、話がどうも噛み合わない。 よくよく聞いてみると……
「えっ、藤本様が読経されるんじゃないんですか?」
なぜか、「私が僧侶として自分でお経をあげる」 という設定になっていました(笑)。
いや、確かに私、スキンヘッドですけども! 一言もそんなこと言ってないし!(笑)
「どこでどう伝言ゲーム間違えたらそうなるんよ!」と。
気になって、当日の担当者さんに 「病院担当の人がどう勘違いしたのか、笑い話になるから聞いてみて〜」 とお願いしたんですが、結局真相はわからずじまい。
厳粛なはずの葬儀の場ですが、その時ばかりは担当さんと二人で大笑いしてしまいました。 母も空の上で「あんた、お坊さんに間違われてるやん」って笑ってたかもしれません。
今回の教訓。
- CMのイメージだけで決めないこと
- 「追加費用」の有無はしっかり確認すること
- 病院付きの業者さんが意外と良心的かもしれない
- スキンヘッドでも僧侶とは限らない(これ大事)笑笑
いざという時は冷静な判断ができなくなるものです。 この記事が、いつか誰かの「ちょっとした予備知識」になれば嬉しいです。
