練習場所・・・結構サックスってウルサイからね・・

サックスどこで練習しましょ・・・

サックスを始めるにあたって最初に問題になってくるのはこの練習環境をどうするか・・ではないでしょうか?
学生の方などは比較的学内に音の出せるスペースがあったり、サークルなどに所属することでこの問題は解決すると思います。しかし社会人の方にとっては日々の練習場所の確保は難しい問題でしょう。

これまで沢山の生徒さんを教えてきましたが、生徒の方が練習する環境をどのように確保しているか紹介してみます、なにかの参考になれば幸いです。

1.大きな公園・河川敷   予算0円 季節天候の影響大

都内ですと 光が丘公園(奥の広場のところに沢山練習者がいます) 石神井公園(現在は禁止になったかもしれません) 砧公園 多摩川河川敷・・ などでは楽器を練習している方が多いですね。近所にそういう環境があるなら一度偵察に行ってみるといいと思います。サックスは音量の大きい楽器ですので、公園・・河川敷から少し離れた民家にお住まいの方には聞こえる事も多いので、練習の時間帯には気をつけましょう。冬・真夏・雨はちょっと辛いものがあります。昔はわたしも多摩川の橋の下で練習していましたが、橋の下の住民!?に『寝られない』と怒られました笑

2.車内 予算0円

練習には集中できない とにかく音をだした時には。。車で移動して、迷惑のかからない場所で。これは車の大きさに非常に左右されますし、・バリトンでは無理ですね。車からは相当音が漏れますから、結局山奥とか民家の無いところに移動するので練習時間より移動時間がかかる場合があるかもですね。


全くの余談ですが…私も神戸に居た18歳の頃は、下の写真の山中にある廃道封鎖口まで車で行って、そこから少し奥にあるトンネルの入り口まで歩いて行きサックスを練習していました(周り1km圏内は人の住んでいないところだったので、メトロノームも台も置いて思い切り吹ける所でした。サンボーンの『summer』ばかり練習していたような…)トンネルの入り口で吹くと、本当の『トンネルリバーブ』がかかって、気持ちよかったんですよね笑

そんな山中の廃トンネルは、1905年(明治38年)に竣工した大規模建設(ダム)の工事用連絡トンネルとして作られたらしくて、 ダムが竣工してからはそのまま廃道になったようです。廃道は両サイド閉鎖されてて人はまっっっったく通らないところでしたから、練習にはもってこいだ!!と練習場所にしてたんですよね笑。当時、山側の入り口は閉鎖というか、朽ちたロープが張ってあっただけなので勝手に入ってました…汗
ある夏場昼にいつも通り練習してたら、トンネル反対側からなんやブツブツと喋りながら、反対側入り口の光でシルエットになった人影が歩いてきました。人が歩いてきたのも初めてだったし、ブツブツ喋りながら歩いてくるってヤバい人やん…と、怖かったのですが…ある瞬間ブツブツが止んだと思ったらトンネルの途中で人影がすっと消えまして…そら、もう…その日は慌てて帰りました汗
まあ、それでもまた数日後からそこで練習してましたけど笑 私と同じ年代の神戸の人なら何処かわかるかもしれませんが、当時、そのダム周辺は『スポット』として有名なところでしたからね、そんなとこで練習すんなっっって笑 □調べてみたら私が上京した後の93年にも当該トンネル内で若い女性の刺殺体が遺棄されていたのが見つかって(犯人は逮捕されてた)、現在でも 『スポット』 のようです…今考えたら、あそこで練習してたのはヤバいわ汗

竣工から100年以上経過した現在もそのままのようです… -グーグルマップ航空写真より-

なんの話やねん!!汗

3.カラオケボックス 予算1時間 500円位~

カラオケボックスは気軽に利用でき、着座姿勢でも練習ができますからお勧めです。カラオケボックスに楽器を持っていって・・というのは最初は抵抗あるかも知れないですが、実は楽器の練習によく利用されていますから店の対応は至って普通です。都内のカラオケチェーンのある店舗では音楽教室も開講しているところがあるくらいですからね。利用料金は店舗によって大きく異なりますので、ご自身で便利で安いところを探索してみてください。都内では1時間20円(1ドリンク別)~ありますね。

4.音楽スタジオの個人練習 予算1時間 700円位~

バンド経験のある方ならご存知だと思いますが、町には沢山の音楽練習スタジオがあります。そしてその音楽練習スタジオでは個人練習でスタジオを借りることが出来る場合がよくあります。環境的には完全防音・譜面台も有るしバッチリですね!! しかし問題があります、殆どの場合、個人練習は前日か当日にしか予約が出来ないという場合が多いです。スタジオ側としてはバンド練習の方が時間あたりの利用料が高く設定されていますので利益は多くなるため、バンド予約で埋まらなかったスタジオが空いてしまう時間帯を、個人練習として安く貸している場合がおおいからです。ですから比較的人気の無いスタジオですと予約はとりやすいかも・・です。

5.楽器練習可能物件 1ヶ月 8万円~

これは引っ越しを決める決意もありますしなかなか勇気はいりますね。私の生徒さんには何人か引越しをした方は居られます。音楽大学の近くなどには沢山こういった物件がありますが、サックスは相談してみないと楽器可物件でも駄目な場合がありますので注意が必要です。
めでたく引っ越ししても落とし穴があったりします・・いつでも練習できる環境を手に入れるとなかなか練習しなくなる w これは本人次第ですけどね・・・ 

防音物件ではマンション全ての部屋で楽器演奏が可能なので、となりの近所の楽器音は薄っすらとですが聞こえくる場合が多いです。『楽器練習は朝は9時~夜22時まで』とか約束事がある場合が多いですけどね。マンションみんな音をだす人がすんでますから、お互い様精神で多少我慢が必要だったりします。多少のデメリットがあるとは言え、大変恵まれた音楽環境を築けることは間違いありません。

6.簡易防音室 50万円~

簡易防音室とはやKAWAI楽器など楽器メーカーが出している自宅に設置する防音室です。ヤマハはアビテックスというシリーズですね。大きさも電話ボックスくらいから注文施工まで様々です。

なぜ 簡易 とつくかと言いますと完全防音ではないからです。サックスの音は90db~100dbです、これは機械作業所の中とか電車の通過する高架下くらいの騒音です。それをまずは簡易防音室で-35db~-40db軽減します。よく防音室の性能で -35db とか書かれてるのはこのことです。(完全防音が-95db以上ですから、性能的にはその半分に満たないくらいです。)
簡易防音室の外ではサックスの音は60dbくらいに軽減されます、これは少し大きめのテレビの音量くらいになります。住環境によっては、近所の大きめの音量で視聴しているテレビの音が聞こえてきますよね、あれくらいは外部に漏れてしまいます。ですから簡易防音室を設置する部屋自体にも有る程度防音施工が必要になってきます。防音カーテン・防音カーペット・二重サッシなどですね。そうすれば外部には昼間でしたら殆ど聞こえないくらいにはなります。
しかし騒音というのは人によって感じ方の違いがあるので、ピアノの音は聞こえても気にならないけど、サックスは少しでも聞こえてたら許せない・・というご近所さんも居る可能性もありますので、このへんは何とも難しいところです。
鉄筋コンクリート建てのマンションでは、築年数にもよりますが最新の建築基準法に則った物件では、上は簡易防音室で低減された騒音は外部まで聞こえないのですが、そう簡単ではなくて、マンション内共有の配管や24時間換気システムの給排気管・エアコンのダクトなどから音漏れしたりします。左右上下の部屋からは苦情はこなくとも、階の離れた一見ぜんぜん問題なさそうな距離の部屋に騒音が伝播したりするそうです…。そうなるとやはり簡易防音室を置く部屋自体の対策も必要ではないかと思います。
また、簡易防音室の導入には設置場所の床耐過重など条件もありますから、特に戸建ての二階以上に設置する場合などでは、施工前に防音室メーカー担当者による下見検査が必要です。
中古防音室はオークションなどでは安く出品されている場合がおおいですが、施工はその防音室メーカーに発注となりますから、バラシ運搬・組み立て施工で別途20万円くらいはみておかないといけません。

サックス教室 フイテマス 藤本匡光
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