Aerophone Pro 発表!!!

質感・デザインともに最高ランクです

Aerophone Pro 大発表!!

現代最高のウインドシンセ爆誕!!

AE兄弟姉妹

まちにまったこの日!! Rolandの電子管楽器Aerophoneシリーズに新機種『Aerophone Pro』が発表されました!!『Pro』という名を冠したこのモデルの魅力・仕様などをお伝えします。
今回、なんといっても最新音源が搭載され、SuperNATURALトーンにとどまらず、デジタル音源・バーチャルアナログ音源などすべてを周到したシステム(ZEN-CORE)が採用されています。たとえばのチューニング方法ひとつとってもストレッチ・チューニング(平均律に比べ低音側はより低く、高音側はより高く設定する調律方法)に設定できたりとか・・掘り下げるとどこまでもカスタマイズが可能です。

私自身もウインドシンセ使用初期(約30年前)にはアナログ音源を中心に使っておりました。それからほどなくしてデジタルシンセの時代となりました。なんというかアナログ音源のあのブイブイした太い音や、スムースな波形から奏でられる音色へのノスタルジーを感じてはいました。
ソフトウェアシンセの発展とともに、アナログシンセをシミュレートした音源もたくさん発表されるようになりましたが、それらをウインドシンセで演奏するには、USB-midiで接続するなど物理的な配線や、接続時のMIDI設定が多少難しいこと・表現のしずらさは否めませんでした。
ウインドシンセを表現する『楽器』として昇華させるためには、さまざまなハードルがあったことも確かです。

しかし、『Aerophone Pro』はそんな煩わしさもなく、音色を選ぶだけで歴代の名機の音色をウインドシンセに最適化されたコントロールで演奏することが可能であり、さらに最新機種としての音色・さらには自由自在な音色エディットに対応しているという・・ヤバい機種です。

じ・・・じつは

じつは・・この曲で使用したAerophone は私の手元に届いたばかりの『Aerophone Pro』でした^^;
使った音色はプリセットトーンそのままですが、アナログシンセ音源を使って演奏したのと全く遜色なく、存在感とコントロールの繊細な反応で気持ちよく演奏しています。

2019年 初夏

いまから一年以上前の昨年2019年初夏に『AE-10』の上位機種の開発に際し、要望などありますか?? とRoland開発の方からお声掛けいただきまして、とにかく思いついたままの『要望』というか『夢』を伝えさせていただきました。その際のリストがこんな感じです

なんと、この勝手な要望のうち、『Aerophone Pro』で実現されたものに丸をいれると

す・・・・すごくないですか!! ほんと驚きです!!

なんとまあ・・たとえば『フットコントローラーでの音色切替』など、実用的に渇望していた部分も含め、ここまで実現されるとは・・てか、丸印のついてないものは『メタルマウスピースもほしい(見た目だけの問題)』など、ごく個人的な希望ですけどねww

外観

筐体はメタル素材と漆塗りのような光沢プラ、そしてブラックニッケルメッキのようなキー

■画像はクリックして拡大できます■

センターのアルミ部分にはヘアライン加工といいますか、細かな線が入っているので、光が乱反射することでギラギラと光るのではなく、渋くマットな感じです。キーもサックスの管体でよくあるブラックニッケルメッキのような感じで仕上げられています。キー配列も改良が加えられており、bisキーの位置や形状、front Fキーの位置と角度など様々な細かい改良が行われています。

AE-10では、右手のホールドが少し大きく感じる方も多かったようですが、ホールド感はAE-10より小型のAE-05の感覚ですね。

付属のリード等AEシリーズ共通・マウスピースはAE-05互換
バイトレバーはリードとの接点距離が変更されている

マウスピースは基本的にはAE-05と共通(型番 OP-AE05MPH)でリードはハードタイプです。すこしバイトセンサーレバーには変更がくわえられています。またマウスピースと本体の接続部の密接接続が強靭になりとても安定しています。

本体ステレオスピーカーも健在です

ステレオモニタースピーカーも健在
筐体デザインの邪魔をしないスッキリした高音質スピーカー

写真赤丸部分には左右にスピーカーが埋め込まれています、もちろんステレオです。このデザインでよくスピーカーも入れてきましたねぇ

本体裏側

オクターブキー 押しやすいよ!!
有機ELディスプレイ 128☓32
見やすいよ!!

オクターブキーの配列・形状も改良が加えられています。+2 -2 のキーもある程度高さが確保され、シリコン系素材で押しやすいです。
また本体の重量が約1,1kgと、ある程度の重さになったことで、オクターブキーを押す親指にもある程度重量がかかりオクターブキー押し込み時の安定感がでましたね。
ちなみにオクターブキーの左上側にある2つのボタン(S1 S2 ボタン)には、ありとあらゆる機能をアサインできますので、使い方次第でとても便利に使えます。

ディスプレイは高精細(多分有機EL)ディスプレイが採用されており、情報もひと目で確認できます。


サムレバー・サムパッド
物理ノブ・シーンリスト

右手のサムレストまわりは、AE-10から大幅な改良がなされました。まず十字キー(サムコントローラー)は廃止され、上下シーソー式のサムレバーが採用されました。デフォルトでは音程変化がアサインされていますが、別の機能をアサインすることも可能です。

上記の写真ではサムフックはそのまま素の状態で撮影しましたが、ここにゴム製のサムフックカバーが2つ付属しています。自分の演奏しやすいサムフックカバーをつけます。

丸いボタンは サムパッド と呼ばれ、ここにもありとあらゆる機能をアサインできます。すぐに触れてしまって機能が発動してしまうのは困るでしょ?? ですから、なんと感度を10段階で設定できますので安心してください。

物理ノブは素早く音色を選ぶことが可能ですが、現状のプリセットの段階で287音色もあり、それをノブだけで選択できるというわけでは有りません。搭載されているZEN-Core音源では『シーン』という考え方で音色が整理されています。例えばシーンカテゴリー 1にはシンセ系のハードリードに分類される音色がまとめて格納されています。ですから、上のノブではシーンの切替を行い、そのシーン内の音を選ぶ場合は、ディスプレイ横のボタンで選択します。自分用のフェイバリット・シーンを作成し、このノブでそれを選ぶように設定すると、曲ごとに使うトーンリストをノブで呼び出すなんてことも可能です。

音色(トーン)はこの画像のような感じで、それぞれのシーンごとに纏められています 本日現在300音色以上

20/12/8 現在

プリセット・メモリー

プリセット・シーン:305以上
プリセット・トーン:318以上
プリセット・ドラム・キット:10

ユーザーメモリー

ユーザー・シーン:600
ユーザー・トーン:512
フェイバリット・シーン:12


トランスポーズノブはそのなの通りトランスポーズ(移調)できますが、このボタンを使って移調させることもできますし、音色ごとに設定することもできますし、更にはシーン毎に調性を設定したりと、これまたカスタマイズは自由です。


MIDI IN/OUTが実装されました

MIDI IN/OUT端子搭載
Aerophone Proから外部MIDI音源をコントロールしたり、MIDIフットコントローラー(Roland FC-300など)も使用できるようになり、音色の切り替えを含め様々な操作をフットコントローラーから操作可能。Aerophone Proの内蔵音源と外部コントローラーとは完全に切り分けており、それぞれ異なるコントロールをアサインできます。ブレスコントロールは8個、バイトコントロールは4個等各種MIDIメッセージや機能を複数アサインできます。


電池は単3形ニッケル水素充電池を使います。公称6時間駆動です

本体側面

ヘッドフォン端子とOUT PUT端子は別々になりましたよ
アウトプット端子は下部写真参照
USB-C

付属のACアダプタか電池(充電池単3×6)で駆動します。電源をONにすると基本的にBluetoothもONとなります。エディターアプリを接続することで、音色選択もスマホやタブレット画面でできるので、普段からスマホと接続して使うのが楽かもしれませんね。MIDIコントロールスイッチは、今回から新たに追加されたMIDI IN/OUT端子のON-OFFを切り替えます。
イヤホン端子はミニステレオフォン端子が採用されています。

USB端子は Cタイプ が採用されました。PCと接続することでコンピュータ上で動かしたソフトウェア音源のコントロールや、DAWにオーディオ(AE-Proの演奏音)をケーブル一本で伝送できます ※本日時点ではまだ私も試してませんが・・^^;

アフトプット端子
シールドをホールドするシステム

OUTPUT端子は標準ステレオフォン端子となっています。さらに、シールド脱落防止のためのクリップシステムが本体最下部に装備されています(シールドを2本までホールドできる)

ショルダーケースが付属します

ソプラノサックスより少し長いAE-Proでは専用ケースが付属していますよ。わりと大型のケースでして、外側のポケット部分にAE-10を収納できる大きさですw

ストラップは付属しないことは注意ですかね

基本的にサックスやっている人はストラップ持ってますし、自身使いやすいストラップを使ったほうがいいと思うので、付属していないのは問題ないのですけど、AE-Proを最初の楽器として使われる方は、一緒にストラップを買ってくださいね!!
てか・・・上記の私の個人的要望書に『ストラップは自分の使うからプロモデルでは無くてもいいかも』と自分で書いてたわ・・^^;

搭載音源がすごい!!

これまでの最上位機種でありましたAE-10では、Rolandのシンセサイザー Integra-7の音源が搭載されていました。なんといっても生楽器をシミュレートしたSuperNATURALトーンが気持ちいいわけですが、『Aerophone Pro』でももちろんSuperNATURALトーンも搭載されていますが、更に進化したZEN-COREシンセシス・システム音源を搭載しています。

ZEN-CORE音源とは

『Aerophone Pro』、なんと最新キーボードFANTOM』と同じ音源チップがのっており。搭載されているTone(音色)は、Aerophoneのバイトセンサーやブレスセンサーなど様々なセンサーにフル対応させたAE用専用音色に最適化されています

RolandのZEN-Core Synthesis Systemは、Rolandが約半世紀の間に生み出してきたサウンドを、ハードウェア、ソフトウェア双方でさらなる次元でエディット可能にする新音源です。DAW、対応ハードウェアの双方で使用可能なZEN-Coreシステムでは、好きなサウンドを好きな媒体で鳴らすことが可能になりました。定期的に追加されるSound Packや新たな拡張音源によって、スピーディーなサウンド・クリエーションや、今までとは違った新しいサウンドを創り出すことを可能にしました。

https://www.roland.com/jp/promos/zen-core/

簡単に説明すると・・これまでのRolandシンセサイザーの歴史の中で培われた様々な音源技術をこれ一台で全部使える!!ということでして・・
※図はRolandホームページより

エディターアプリではZEN-Coreシステムにフルアクセス可

同時に発表される AE-Pro エディターでは、ZEN-Coreシステムパラメーターに全対応!!
音色エディット・音色制作に無限の可能性を秘めるとともに、今後の音色追加も無限の可能性が広がります。

エディターは本体の音色切り替えが簡単にできますので、練習の際や曲中の音色切り替えにも使えますよ。

エディターは難しそうだけど、安心してください!!

音色編集・作に無限の可能性を秘めた『Aerophone Pro』ZEN-Coreシステムですが、やはり知識が必要ではあります・・となると、ちょっと尻込みしてしまう方がほとんどではないでしょうか。
しか~し、安心してください!! 最初から搭載されている300近い音色でなんら演奏活動に不自由は感じないはずです!!なんせ、搭載音色はすべて『Aerophone PRO』用に最適化されたZEN-Coreシステムパラメータが設定されているからです。そう、演奏者は表現することだけに集中できますよ。さらに今後追加されていくであろう音色も、もちろん全て『Aerophone PRO』用に設定最適化済みで配信されますので、安心してくださいね。

搭載FXがこれまたヤバい

『Aerophone Pro』ZEN-Coreシステムに搭載されたFX(音色に様々な効果を加えるエフェクト)は、音色に対してとても密度の濃い解像度で効果を加えることができますよ。わかりやすいところでいうと、リバーブ(音に広がりを与えるエフェクト)は、とても自然で美しく響く環境で演奏している感覚になります。これは特筆すべき点でもありまして、とても高価なプロセッサーと遜色のないクオリティで、設定によって複数の違ったFXを同時に適用することが可能です。

余談ですが・・

まぁ、最新音源がのっているのでFXがすごいよ!!って当たり前に感じるかもですが、ほら・・昔はウインドシンセとは別にリバーブ用のプロセッサなんかを別に買ってましたからね・・例えば人気のあったY社さんのSPX90なんかは、当時としてはお安い!!といっても10万円くらいで、さらに結構スタジオに持ち出すには気合を入れないとだめでしたからね。
で、Rolandさんはもともとシンセサイザーの開発で培ったFX技術も沢山もっているわけで、それをそのまま筐体に搭載されてて、そのまま使えるっつーことですから・・いい時代になりました。

発売日・価格

発売予定 2021年 1月中旬予定

価格 15万円(税別)

歴代エアロフォン 簡単比較

機種AE-10AE-05
(Aerophone GO)
AE-01
(Aerophone MINI)
AE-Pro [AE-30]
発売年度2016年2018年2019年2021年
内蔵音源Super NATURAL
(Integra-7)
PCM音源PCM音源●ZEN-Core音源
(デジタル・バーチャルアナログ・ドラム)
[FANTOMと同音源搭載]
Super NATURAL
アコースティック
音色数本体プリセット数 129音色
USERトーン登録 100音色
本体プリセット数 11音色
※物理ノブ選択式
専用アプリ内ソフトウェア音源 50
本体プリセット数 6音色
※物理ノブ選択式
専用アプリ内ソフトウェア音源 50
280音色以上
(20/12/8現在)
キー配列サックス
※hight F#キー無しでF trキーで共用
サックス
※hight F#キー付き
リコーダーサックス
※hight F#キー付き
物理ボタン
(回転ノブ式)
・音色切り替えノブ
・調性切り替えノブ
シーン/フェイバリット切り替えノブ
調性切替ノブ ※内部設定により優先度変更可能
物理ボタン
(その他設定可能)
サムコントローラーS1/S2ボタン
(多種多様な機能をアサイン可能)
サムパッド

(多種多様な機能をアサイン可能・感度10段階設定可)
サムレバー
(多種多様な機能をアサイン可能)
サムコントローラージョイスティック十字キー方式
(L/Rに各種アサイン可能)
●上下レバー シーソー式
(多種多様な機能をアサイン可能)
サムパッド

(多種多様な機能をアサイン可能・感度10段階設定可)
音域
(キー配列基準)
トーンでのオクターブシフトはのぞく
約7オクターブ約3オクターブ約3オクターブ約7オクターブ
液晶画面ドット表示
2段式
繊細ホワイト文字表示
(有機ELディスプレイ 128☓32)
バイトコントローラー
パラメータ一括設定式

物理スイッチON/OFF式

パラメータ設定式
音色毎・シーン毎など
フレキシブルに設定可

感度自動設定モード有
BluetoothMIDI/AudioMIDI/AudioMIDI/Audio
MIDI IN/OUT端子●あり
(MIDIフットコントローラを接続すると音色切替なども可能)
内蔵音源と外部音源のMIDI設定は完全独立送出
(ブレスコントロールは8個
バイトコントロール4個等
各種MIDIメッセージや機能を
複数アサイン)
USBUSB2.0 Type-BMicro USB Type-BMicro USB Type-BUSB Type-C
専用アプリ●USB接続
エディター専用
●Bluetooth接続
本体設定・ソフトウェア音源・練習補助機能
●Bluetooth接続
本体設定・ソフトウェア音源・練習補助機能
●Bluetooth接続
ZEN-COREフル対応エディター

・音色切替リモート操作
駆動方式充電式ニッケル水素単3電池 6本
またはACアダプター
充電式ニッケル水素単3電池 4本
またはUSB給電
充電式ニッケル水素単3電池 4本
またはUSB給電
・充電式ニッケル水素
単3電池 6本
(6時間駆動)
ACアダプター
サイズ574×128×93mm454×128×78mm444×76×43mm133×84×687mm
重量855g695g500g1,140g
(電池含む)

まとめ

AKAIさんYAMAHAさん、さらにはニッチなところからも最近続々とウインドシンセの新製品が発表されましたね。数年前までは絶滅危惧種であったウインドシンセ業界が、にわかに盛り上がってきたのは、AE-10の大ヒットもすくなからず影響していますよね。
正直、各社が新製品を発表するたびに、はやくこのエアロフォンの新型発表してほしかったのですが、まあ、このコロナ災禍が多方面に影響を与えてしまいましたからね。まあ、こうやって発表されてほんと安心しました。

手元に届いてから、ほんとAerophone Proの完成度の高さに感心しています。なによりZEN-Core音源によるアナログモデリング系の音色が、とにかく密度の濃いブットイ音をだしてくれますし、スーパーナチュラル・アコースティクも息を入れてからの挙動がより自然に、そして音はより生々しくなりました。それこのカッチョイイ筐体に入っていてしかもFX(エフェクト)も自由自在ですし。トーンエディットもやろうと思えばどこまでも触れる・・まあ、エディットしなくてもプリセットの状態でそのまま使えるように設定済みの音色ばかりですけど、触りだしたら、これがまた楽しくてですね。

是非、このAerophone Proが店頭に並びましたら、手にとってもらうといいと思います。とにかく質感と音質を確認してください、驚くと思います!!


製品の詳細につきましては、ローランド・ホームページにてご確認ください。

『Aerophone Pro』:https://www.roland.com/jp/products/aerophone_pro/

『Aerophone Pro Editor』:https://www.roland.com/jp/products/aerophone_pro_editor/

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