コロナの影響もありますが、ほとんどの録音お仕事は自分とこで宅録してトラック納品が続いていました。でも、今日はセクション三人でのスタジオ録音にお声掛けいただきまして行ってきました~。
テンポが190近い曲でしたが、ちょっと大変なところもありましたけど、打ち込みなしの全て生バンドのトラックに、トロンボーン・トランペット・そしてテナーの私とで楽しくホーンセクションを録音させていただきました。
どうしても宅録納品の場合だと、先方の意向を聞いた上で作業してタイプ違いの数トラックを納品するにしても、結局は自信の引き出しの中からしかスタイルが生まれないわけでして・・・。
逆にスタジオでディレクションを頂きつつ演奏すると、全く別の切り口からアイデアが生まれることもあり、そこも楽しみの一つではありますし、やはり一緒に演奏するミュージシャンの解釈なども刺激を受けますからね。そういった意味を全部含めて、やっぱし『せいのっっっ』で演奏するのは楽しいですね~
余談ですが、20代の頃、とある映画のサントラでの長尺ソプラノサックスソロ録音に立ち会いでお越しになったその映画の監督さんのプレイバック後のご要望
『うん、とてもよかったです!! ただ、今のソロはどちらかと言うと’黄色’なんですね僕の中では、で、わたしのほしい色合いは、もうすこし赤みがかった’オレンジ’なんですよ、そんな感じでもう1トラックお願いできればと思います』
スタジオエンジニア・ディレクター・私 しばしの沈黙の後
わたし『わかりました!!!』
はい・・・・なにもわかっていませんでしたが、そう言うしか無いや無いですか^^;
で、ちょっとヤケ気味にわりと激しめのソロ2分くらいを吹きまくると
監督『それです!! オレンジから赤い部分も有り、すごく良かったです!!』
私を含めて監督以外の人間はホッと胸をなでおろしましたw
監督がいなくなってからディレクターが『藤本くん、あの意味わかったの??』と不思議そうに聞いてきたのですが
『そんなん・・・まっっっったくわかりませんでしたよ・・・』www
まあ、しかし、なんていうか、その場を支配している空気が影響するような気もしましたけどね。実際そのソロはなんやお決まりフレーズとかでなくて、ちょっと混沌とはしてましたけど、全体で聴くと良いソロになってましたからね、不思議なもんです。