デカバラと1601/4

今年はちょっとバタバタが続いているのですけど、その件についてはまだ書けないので・・ってかブログ向きではないので、今後も触れないかもしれませんが(^^;

ネタ困った時の時計の話ですw
この二つメッチャ似てますけど、メーカー違います。

ケースサイズは7966が34mm  1601/4が36mmなんで、昨今のメンズ時計は40mm超えが多いので、装着するととても小ぶりです。
7966の34mmサイズは今やレディースモデルの大きさなので、専ら妻が使っていますけど(^^;
7966の12時位置にあるバラは、イギリスのチューダー家の紋章ということで、なかなかお洒落ですよね。
7966のフルーテッドベゼル(文字盤周りのギザギザの輪)モデルは、わりとレアだそうです。

二つともシリアルナンバーは1950年代後半のモデルですが、7966の方が少しだけ古いようです。
1970年代からTudor(チュードル・チューダー)のロゴは 盾マークに変更になりましたけどね
まあ、Tudor(チュードル・チューダー)は最近名前を聞くようになった人も居るかもしれませんが、時計好きじゃない人は知らないですよね。
あるいみマニアック路線ちゃマニアック路線です。

そもそも、なんでこんなに似とるかといいますと、7966のリューズの刻印やら裏蓋やらオリジナルブレス(私のはもうありませんけど)見るとわかります

ちょっと見にくいですけど、竜頭の刻印は王冠マーク、すなわちロレックスの刻印でして、裏蓋にはロレックス・オイスターケースと書かれています。
といいますのも、Tudor(チュードル・チューダー)はロレックスの兄弟ブランドとして、ロレックスの創始者ウィルスドルフさんがロレックス・オイスターケースの普及のために作った「廉価版ロレックス」のブランドなんです。

当時ロレックス(イギリス)は労働者階級の時計として普及を目指していたそうですが、知名度もないわ、そのわりには割高感が否めず、全然売れてなかったそうで、そこでイギリスで人気のあったチューダー家の名前と紋章を使って、ロレックス傘下の廉価ブランド”Tudor”を作って、気軽にTudor買ってもらって、気に入ったらその上層ブランドであるRolexが欲しくなるであろう、人間の心理を巧みにつくことに成功したんじゃないでしょうか。

で、Tudorの時計を廉価に販売するためになにをしたかというと、ケースやら竜頭やらブレスやらを、Tudor用にわざわざつくるのはコストもかかるし、ロレックスから流用すればええやんかっっ!!ムーブメントはロレックスオリジナルの使うと高くつくから、んなら汎用で普及しとるETAムーブメントぶち込んでつくったらええやん!! で、できたのが、当時のTudor腕時計です。

まあ・・・このそっくりな二つを所有する意味あるの?? と思われるでしょうけど、何だかんだ作られた歴史とか考えると、二つとも手放さずに持っていたくなるわけです(^^;

昨今のロレックス(スポーツモデル)の高騰はちょっとどうかと思いますけど・・当時、ロレックススポーツモデルの部品を流用したTudorのモデルも、ここ数年高騰してきてます(^^;
見た目に当時物ロレックスとほぼ同じモデルは、本家高騰に釣られてTudorも高騰するのも分からんではないですが・・・。
ちなみに、この7966はスポーツモデルでもないので、そんなに高くはなってないです。それでも1年ほど前からジワジワと値段が上がってきてますね。
このデカバラモデルはめっちゃマニアックですけど、女性がつけてても、とてもお洒落だと思いますわ!!

ただし、これから買おうとすると、デカバラモデルを含めてビンテージTudorのパチモノ(偽物)はめちゃくちゃ多いんですよね・・・・・。だいたい文字盤やらダイヤルやらバラマーク見ると分かりますが、ムーブメント確認しないと本物と判別が難しいのもが有るのも確かです。ですから古いTudorは大手質屋の目利き鑑定士でも、その場で査定せず数日預かりとなるそすうです。現在もオークションやらフリマ系見ると偽物が・・・7966本物(オリジナル状態)は15~25万くらいが相場なので、~10万円迄でうられてるのは、避けたほうが無難かなあと思います。

あと、古いものなので文字盤がリダンされているものも多いようです。リダンというのは、ざっくり言うと”文字盤再生”の事を指します。
ビンテージ時計では当時物の文字盤が傷んでしまっている場合、純正の替え部品が手に入らない場合が多いんですよね。で、仕方ないので傷んでしまった文字盤に色を塗り直したり、ロゴ・数字・文字を本物に似せて描き直したりすることがあります。
ただ、時計メーカーは文字盤に対しての造形やら素材にメチャクチャ手間と時間かけているので、そう簡単に第三者が色塗ったり書いたりしても、オリジナルに似せることは至難の業です。「子供の塗り絵かいっっっ」とツッコみたくなる、結構酷いのもゴロゴロしてたりします(^^;
経年で傷んでしまった、両親から引き継いだ時計とか、自身の時計をこれからも大事に使いたい場合には、リダンは選択肢として全然有りですから、信頼できるリダン職人さんにリダンしてもらうのは良い事だと思います。まあ、優秀な時計職人であってもリダン時の筆遣いが上手いとは限りませんし、普通は出来ません。なんなら芸大生とかにお願いした方が良いかもですねw
とてもキレイにリダンされたものですと、時代を感じさせず新品の様に綺麗で、それはそれで着けていてカッコいいと思います。

ちなみに、Tudorも日本ロレックスがオーバーホールを受け付けてくれます(ロレックスのオーバーホール基本料金よりは安く設定されてる)。ただ7966は現在受け付けてくれるか微妙ですけど・・こんど聞いてきます。まあ、オーバーホールと言っても、Tudorは汎用ムーブメントなので、再生品を載せ替えるという話ですけど、ETAムーブメントは丈夫で精度も高いので再生すれば長く使えますからね。

昨年10月からTudorは国内に正規店を展開してて、先週6/20に池袋西武にも正規店がオープンしました。いまの現在のモデルはロレックスとは違う独自路線を打ち出してて、ムーブメントもETAから独自ムーブメントに変更されてきています。価格帯はスポーツ系モデルは30万後半くらいからですけど、性能とかデザイン造形とか考えると、個人的には良心的なメーカーだと思いますわ。

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