ベル麻痺とサックスのアンブッシャ

ベル麻痺 って知らない方も多いと思いますが、僕も数年前に発症した時まで知りませんでした。
簡単に言うと「原因不明の麻痺症状」でして 😯
教室 区切り線

wiki pediaによると
【引用ここから】
ベル麻痺
(ベルまひ)とは、顔面神経の麻痺によって障害側の顔面筋のコントロールができなくなった状態のことである。顔面神経麻痺の原因として脳腫瘍、脳卒中、ライム病などがあるが、原因が特定できない場合にベル麻痺と呼ばれる。
【引用ここまで】

教室 区切り線

僕の場合は、ある朝起きて、いつも通り歯磨きをして、口をゆすごうと水を含んだら、左口角から水が全部こぼれ落ちました。
自分ではもちろん口を閉じているつもりだったんですけどね・・正直何が起こったか自分で理解できませんでした。
「脳梗塞」と焦って、かかりつけの病院が車で数分なので、そのまま病院に行きました。

病院につくとすぐに脳梗塞かどうかを調べるテストみたいなのをやらされて、どうやら原因は、脳ではないようだと先生が仰ってホットはしたものの、そのまま検査を色々とやりました。
で、結果的に「原因不明」=「ベル麻痺」と診断されました。

原因不明なので、基本的に確立した治療法はなかったのですが、ステロイド製剤での症状好転が知られているとかで、その治療を受けることにしました。
ただ、先生曰く「最悪、このままサックスは吹けなくなるかもしれません。」
聞いて、めっちゃ、びっくりしました 😯
サックスを吹くには「完治」が大前提で、残念ながら麻痺が残る症例もあるとのことでした。

先生は僕がサックス吹くこと知ってたんですけど、僕自身は、えらく動揺してたので、その時までサックスのこと忘れてたのです 🙄

確かに、麻痺した部分は、左半分の口輪筋・笑筋周辺でアンブッシャ必須の筋肉です。
水を含んだくらいで、ヴゥ゛゛゛゛ワァァァって漏れちゃうので、到底サックスは無理そうです。
「症状が改善するにしても、最低でも一か月はサックスを吹けないでしょうし、それ以上の期間になることも覚悟してください。」と先生にたたみかけられて、凹みつつ入っていた仕事を事情を話して諸々手配しました。

その日、麻痺と精神以外は元気だったので、事務所に行き、ものは試しとサックスを吹こうとしてみました。
そしたら、息は漏れ漏れで、筋肉がいうことを聞かないのでアンブッシャは崩壊です。なんとか息をいれても、音は今日サックスを始めたばかりの、サックス超初心者の音しかならなくなっていました 8-O 麻痺当時、サックス歴25年以上が、一瞬で中学二年の春、サックス初日に戻っていました。

その時に 「おぉ・・・俺は時間をかけてアンブッシャを作ってきたってことなんやね」と、変に冷静に納得しました 😆
教室 区切り線
その後、幸い2ヶ月ほどで徐々に元にもどり完治いたしましたが、謀らずもサックスのアンブッシャは時間をかけて、作って来たものなんだと認識しました。
ゆるゆるでは勿論息漏れしますし、かといって、力いっぱい締めるものでもないわけですよね
教室 区切り線
わかりにくい例えかもですが・・・・※だれも望んでないでしょうけど、絵にしました 😆
筋力比較
水の入ったバケツを、手を下に下げて、比較的筋肉は弛緩した状態で持つのは持てますよね。

バケツをできる限り引きの筋力で上げて持ったままキープするのも、そんなに疲れないですよね。

手を伸ばして中途半端に半分の高さくらいまで持ち上げたまま、その態勢を維持するのはキツイですよね。んで、手がプルプルしてきますよね。

 

 

 

 

 

教室 区切り線
アンブッシャに関わる筋肉は、③の中途半端に持ち上げている状態に近くて、しかも奏法・表現に応じて柔軟に筋肉が対応しているわけですね。柔軟にキープできなくなってくると、口角あたりがプルプルしてくるのは、③の状況と同じですね。
筋肉同士の釣り合いが崩れてくると、筋肉同士の綱引きが始まっちゃってプルプルプルとなっちゃいます。

ですから、アンブッシャは緩めすぎず、締めすぎず、なんていうか、ふわっとしたアンブッシャを目指してみてください ・・・わ・・わかりにくい強引マトメですいません 😆  😆

サックス教室 フイテマス 藤本匡光

 

 

 

誤ったアンブッシャーの改良

独学でサックスを勉強する場合に、最初一番気をつけなければ
ならないのが アンブッシャー です。

今回レッスンで60分で改造した事例を書いてみます。

まずAさんはソプラノサックスでのレッスンですが、歴は2年くらいで
最近うちでレッスンをしています。

うちに来る前にグループレッスンを受けておられたのですが、
アンブッシャーは ちとマズイ感じでした。。

まず写真を見てください。
サックス アンブッシャー

下唇がマウスピースの横でメクレてしまっているのがわかるでしょうか?

 

拡大してみると

サックス アンブッシャー

この赤丸で囲った部分です。これでは隙間から息が漏れてしまいます。
息漏れがおこるといこうと、音もまっすぐに伸びませんし、演奏中疲れやすく、
ダイナミクスも付けられなくなってしまいます。

原因は口の周りの 口輪筋 と 笑筋 の使い方に問題があります。
(顔の筋肉については ネットで検索してみてください。 顔 筋肉 とかで
検索すると出てきますよー)

特に 笑筋 の使い方が問題です。字のごとく 笑う時に使う筋肉です。
サックスのアンブッシャーではこの 笑筋 の使い方が一番重要です。

笑筋 を実感するには 鏡の前で ニコッ っとしてみてください、
そうすると横に引っ張る筋肉があります、それが 笑筋 です。

この笑筋を意識しつつまずはトレーニングしてください、んで慣れてきたら
徐々に笑筋を引っ張り過ぎないようにマウスピースを包むように「う」の口に
近づけていきます。

それをアンブッシャーの時にうまく使ってください。そうすると
下唇にも程よく引っ張られて 写真のような メクレ は発生しなくなります。

40分ほどで改善されました ↓

サックス アンブッシャー

たった1時間足らずで、音の揺れなどがなくなりました。
そしてこの状態から 口輪筋 と 笑筋 が鍛えられて行くと、
笑筋をここまで引っ張らずに楽に演奏できるようになります。
ようするに筋トレですね。

自分が気づき 改善方法を知り 吹くときに注意すれば
治るわけですから、もし皆さんの中にも 音の揺れ や カスレ
高音のリードミス に悩んでおられる方が居たら、まず手鏡を用意して
アンブッシャーを確認してみてください。

意外と気づかない間にアンブッシャーが壊れてしまっているかもしれませんよ。

サックス教室 フイテマス 藤本匡光

サックスのアンブッシャー

最近来られた生徒さんがアンブッシャーが壊滅状態だったんだけど、
なぜそうなったかというと、前の先生にアンブッシャーを変えることを
強制されたから・・ということでした。。
有り得ん・・・ なんで強制するんやろね。。
サックスのアンブッシャーとはマウスピースの銜え方なんだけど、
大きく分けて2種類あるんよね。
●シンリップ奏法
サックス アンブッシャー シンリップ
シンリップ奏法はマウスピースを咥えるときに下唇を下の歯に巻く奏法。
一般的にクラシック奏法とも呼ばれることが多いのですね。
●ファットリップ奏法
サックス アンブッシャー ファットリップ
ファットリップ奏法はマウスピースを咥えるときに下唇を下の歯に巻かないで咥える奏法です。
本来クラシック教育においては、サックスより古い楽器でシングルリード
楽器であるクラリネットと同じシンリップ奏法が基本とされてました、
しかし現在も名を残したジャズミュージシャンが まだサックスを始めて
手にした際に、クラシックサックスの基本でもあったシンリップを知らずに
サックスを吹こうと練習したら 下唇を巻く なんて思わないですよね。
そのまま巻かずに練習することで、サックスの奏法としては間違った奏法として始まったといわれています。
しかしその間違いから始まった奏法は、60年を経て、今では
一つの奏法として確立されています。
さてじゃあどっちがいいのか?
答えは どちらでもいい です。
シンリップでは音が細く、音程の変化がつけにくい とか
ファットリップでは音程が不安定で・・など色々と論争はありますが、
どちらの奏法も突き詰めれば同じです。
ですから先生によっては奏法を変えろという人もあるようですが、
変える必要はないと思います、むしろアンブッシャーを壊して
しまいますからね、合う先生探したほうがいいかもですね。。
厄介なのは大学のサークルなどで先輩が大学からサックスを始めたので
ファットリップ奏法。 後輩は吹奏楽から始めたのでシンリップ奏法。
そして先輩はいいます「ジャズはファットリップじゃなきゃ駄目だ」

後輩は そっかジャズはファットリップにしないと・・・とそれから
シンリップを捨てようと頑張ります。 それでもいいけど、それなら
今まで培ったシンリップ奏法を極めていけばいいわけです。。

どちらの奏法でも 練習して極めればいい音色でるし・いい奏法なのです。

さらに、ダブルリード楽器を吹くときと同じように、ダブルリップ奏法でサックスを吹く方もおられます。

シンリップ、ファットリップの人も、ロングトーン練習だけ、ダブルリップでやってみると、変な力が口輪筋にかかりませんから、リラックスして息圧の安定につながります。

僕自身はアルト・ソプラノはシンリップ で
テナーは シンリップとファットリップの中間みたいなアンブッシャーですかね。

サックス教室 フイテマス 藤本匡光