店長がある日バイト中に「藤本、車ででかけるぞー」と、ホールの仕事そっちのけで近隣のお店に連れて行かれまして、そこには当時世間を騒がせていた「梁山泊」が来ていました。梁山泊メンバー5人ほどでしたが、座席の周りには山のドル箱が積まれてて、その後ろにはそのお店の店員やら、私みたいに他の店から来た店員などが仁王立ちし盤面を凝視していました。梁山泊はそんなことも気にすることなく、何度も何度も大当たり・・・どういう攻略法かは私には想像もつきませんでした。
「ゴト行為」は違法で警察沙汰ですが、梁山泊は「攻略プロ集団」のため店の権限で強制的にどうこう出来なかったわけです。だいたいのお店はリーダー格にまとまったお金を渡して「それぐらいで勘弁してください」ということも多かったそうですが・・
帰りの車で店長が「いやぁ～わからんかったなぁ」とw 店長もどんな攻略法つかっているのか、詳細わからなかったそうです。
ただその数日後にそのパチンコ台メーカーから当該機種の攻略法発覚のFAXがお店に届きまして、その機種の対策が終わるまで、当該機種の島閉鎖での営業とかありましたかね。
あと「焦ったこと」でいま思い出したのは、その日も勤務時間中に店長から「藤本、車ででかけるぞー」と言われて、車に乗り込みました。で、そのまま30分くらい走って繁華街で車がとまると、店長が「このまま会合に出てお酒飲むから、わるいけど車で店に戻って駐車場に止めておいてくれ」といわれて去っていきました・・・
店長の車は3ナンバーのデカイ高級車・・・・「わかりました」といいつつめっちゃ焦りながら運転席に乗り込んで、サイドブレーキを外そうとすると、サイドブレーキのレバーらしきものが無い・・・・え・・・・・・・・・😱 当時私は小さい車しか運転したことなくてサイドブレーキのレバーの無い大型高級車なんて運転したことなかったわけでして。確か10分くらい運転席周りのそれらしきものを探し回って、ようやく左下にある回転する取手を回すと、一番左のフットペダルが「ボコ」ともどりましたww そこからお店まで、高級車をビクビクしながら運転し、店に帰りつく頃には勤務時間を超えていましたけど😅
また、働かせて頂いていた当時「阪神大震災」が起こり、ちょうど勤務日でしたがお店に電話して「なんか実家の方で地震があったみたいで・・」と電話しておやすみ頂きました。そのあとあまりの被害の大きさに「実家にどうにか帰ってきます」とお店に出向き伝え、まとまったお休みをいただきました。そのとき店長はなにも言わずに、まとまったお金を封筒に入れて手渡してくれました。泣きながら受け取った覚えがあります😖 震災後の一年間も店長にはめちゃくちゃお世話になりました。
去年バイクで久しぶりにお店に挨拶に行ってみると、変わらず店長は迎えてくれました。わたしの働いていた頃はパチンコ・スロット全盛期といえる時代でしたが、今はなかなか規制も厳しくなって、昔にくらべると・・とおっしゃっていました。まあ・・たしかに私の居た頃は平日の午前中でも、600台ほどあるお店はほぼ満員でしたからね。当時あれだけパチンコ・スロットにどっぷりハマっていた私でさえ、もう15年以上パチンコ・スロットに行っていないですし。時代は変わるものですね。
他にもゴト師との対決とかまだまだ思い出は絶えないですが。なんだかんだ私にとっての最後のバイト先で6.7年ほどお世話になりましたが、音楽だけでは食えてなかったわたしが、音楽を続けながら生活にも困らなかったのは、ひとえに店長が居たおかげで有ることは間違い有りません。今年70歳になられるそうで、これからはゆっくりした時間の中で、奥様とともに健康に過ごしてください、ありがとうございました。