VSTプラグインとは その①『vst-i』vstインストゥルメンツ編

緊急事態宣言が延長されました東京です・・・ふぅ・・・・・・・・
さて、気を取り直して…汗

このコロナ禍以降宅録というか、自身でサックス録音される方も増えているのか、寄せられる質問も結構マニアックなものもチラホラいただくようになってきてましてね。
わたしの答えられる範囲ですけど、今回もそんな質問の中からです。

長野県にお住まいのSさんからの質問、Sさんも去年くらいから本格的にサックス宅録始められて、YouTubeちゃんねるも展開されている方ですが、私と同じくCubaseをお使いの方です。

質問□
VSTプラグインというのはどういう役割をはたして、どういう使い方をするのでしょぅか?

たしかに、これ知識的に深めたいところですよね、んで種類が多すぎてわからんようになりますよね汗

VSTプラグイン(以下VST)って、大きく分けると2種類に大別されます。

まず、VST の正式名称は Virtual Studio Technology なんですけど、直訳すると
仮想 スタジオ技術 ですね。
仮想じゃないスタジオって、ほら、よくアーティストの人がスタジオの椅子に座って、バックにつまみのいっぱいついた台(卓)で写真撮ってますよね、あそこですね。
あの卓で価格的にはデカイ家建つくらいのものがたくさんあります・・・またそれとは別に、たくさんの機材が収納された棚とかも写ってたりしますよね、あれも一台一台が数十万円とかざらですから、スタジオの機材だけでも総額は恐ろしい金額になります。

しかし、現在の技術で卓やら機材たちをPC上でシミュレートすることを可能にしたのが、VSTなんです。DAWを買うと必要最低限のもしくは必要十分なVSTプラグインが同梱されてきます。

そのVSTですが、大きく分けて2種類に大別されます。
①VST-i
②VST エフェクト
   です

その1 VST-i

VST-i の i はインストゥルメンツ(instruments)すなわち『追加できる音色』のことでして、例えばピアノのVST-iを使うとピアノの音がして、ギターのVST-iを使えばギターの音がします。

たとえば私の持っているピアノのVST-iの中から数種類、同じデータで再生してみましょうか。


元のサンプル素midiデータ (普通にPCやスマホでも再生されると思います、この場合はあなたのPC環境やスマホ環境に内蔵されているmidi再生ソフトの音色で演奏されるので、ひとによって聞こえる音が違いますけど、そこそこの音色では再生されるはずです)
※まあ、PCやスマホで音質はバラツキはありますけど、これも言うなればmidiデータを再生するときにそのPCやらスマホに搭載されたVST-iが使われているわけです。

わたしの音楽用ではないPC内蔵音源の場合は

ちなみに私の持っているビジネス用途のノートPC(Windows10)ではこれくらいの音質で再生されます、これ単体でほかと比べなければ、れっきとしたピアノではあります。

ピアノ専用VST-iで同じデータを演奏させてみましょう

元データをもっと『生っぽいピアノ』で音を鳴らしたいので、ピアノ専用のVST-iで演奏させてみましょう ※webにアップする関係上mp3にして音質はおとしてますけど、これくらい生っぽくなりますよ

これは、Steinbergの出しているピアノVST-iを使っています。このvst-iではピアノの種類も数種類はいってまして、上のサンプルではYAMAHAのグランドピアノC7を選択しましたが、たとえば同じVST-iで別のピアノ(YAMAHA CP80)を選択してみますと同じデータでも雰囲気をガラッと変えることができます。


さらに別のピアノvst-i(エレクトリックピアノ)を使うと、ちょっと懐かしいメローな感じになります


同じデータをピアノ以外でならしてみる(おふざけ)

別のVST-i(マレット)でならしてみましょうか笑

で、なんならアコースティックギターのVST-iで再生すると笑
まあギター用にデータをもともと作っていないので無理やりですが汗

このようにVST-i(vstインストゥルメンツ)を使えば、同じデータでもその曲にあった雰囲気で音色を選ぶことができますし、全く違った楽器を割り当ててみると、またちがった使いみちが発見できたりもします。昔はそれぞれの音色が出るハードウェア音源やサンプラーが必要でしたから、気軽に色々な楽器音色を使うことがけっこうハードル高かったんですよ。しかし、現在はVST-iを使うことでリアルな音色や仮想的な音色などを手軽に使用することができます。
VST-iも日々進化していまして、そのVST-iがピアノならピアノ、ギターならギターに特化したものであれば、データを読み込ませることで、その特化した楽器の挙動に合わせて演奏を替えてくれたり、ピアノのペダルの雑音とか付加してくれたり・・・。
上のアコギのVST-iでは、演奏が終わった一番最後のところで弦から手を離したさいにでるノイズが入っているように、弦上を手がスライドした際に出るフレットノイズなども制御されています。

vst-i のざっくりまとめ

ざっくりですがVST-i(vstインストゥルメンツ)の役割がわかってもらえたかと思います。
ですから、ドラムのVST-iとかギター・弦楽器のVST-i・・・・・と世の中に存在する楽器から架空の楽器とか昔のアナログシンセとか・・・・何でもあります。ただ、VST-iでも高価なものもあるのでお金はかかってしまいますけどね。ただし、最近ではCubaseなどのDAWを買うと必要十分なVST-iが最初から付属しているので、後々欲しい物が出てきたら買い足すという感じです。
初音ミクなどのボカロ(ボーカロイド)などもVST-iの仲間です。

なお、使っているDAWによってはVST-iと呼ばずに、AU インストゥルメンツ という言い方になります、基本的には同じ役割のものなのですが、MAC系DAWのLOGICではAUというフォーマットで定義されます。まあ呼び方が違うだけで機能は同じです。


次回その②ではVSTエフェクトについてふれてみます。

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