先日生徒さんが、その生徒さんの友人が使わなくなったソプラノサックスを譲っていただいたということで、楽器を持っていらしました。とにかくピカピカのほぼ新品で市場では40万円程度するシロモノです。調整もほぼ必要ないくらい状態もよく、譲ってもらった価格も良心的て良い買い物でしたね~って感じです。
んでその生徒さんから『傷付けたりしたくないのですけど、どう扱えばいいですか??』と、ほぼ新品ピカピカな楽器ですから生徒さんがそう思うのも至極当然です。正直、私自身はあんまりピカピカの状態を保とうとこれまでの楽器でも思ったことがなくてですね・・・笑
まあ、USEDで手に入れた楽器なんかは、そもそもラッカーが剥がれていても気にしないですし、なんならラッカーも剥げていて地金が錆びていたほうがカッコいいやん!!とか思っていた時期もありましたし笑
今も使っているアルトSA80-2は32年前に新品で買いましたから、もちろん最初はピカピカでしたけど、いまや・・・管体の殆どが下の写真みたな感じでラッカー残っていませんので、あちこち緑錆でています汗 進行は、最初ラッカーが取れてきた部分からSPOTが出来てきて、それが広範囲に増えながら全体が劣化していくという感じですね。
ただ、こんな楽器でも大事にしていなかったからこうなったというわけではなくて、素手で触っている以上いつかは腐食もしてきますからね。気を使う奏者の方などは殆ど管体には触れずに20年近く経ってもピカピカという先輩奏者もいますけどね。まあ、私の性格上、楽器がそこそこ汚れていても頑張ってピカピカに拭きあげることはなかったのも事実ですけ。あっでもね、たまに初心者の人で新品のサックスをピカピカに保ちたいあまり、細かい隙間なんかを綿棒で隅々まで掃除したくなる気持ちもわからないではないですが、気づかないうちに棒バネに綿棒を引っ掛けてバネが外れ・・・という症状が結構多いので気をつけてくださいね。あと、綿棒押し付けるとラッカーに細かな傷つきますからそもそもやめといたほうが良いとは思います汗 あと、昨今のご時世柄ですがアルコールもラッカーには良くないですから、気をつけましょうね。
メーカーによってラッカー(メッキの上にクリアコーティングしてある層)の強度はマチマチですが、昨今の楽器はラッカー処理技術が素晴らしくて、数年単位で剥げてくることも殆どないですけどね。ノンラッカーモデルはあえてラッカー処理をしていないモデルなので、すぐに錆びますよね、つまりピカピカに保つには表面の保護層クリアラッカーを極力傷つけなで温存すればいいわけで、練習後はちょっとお高いセーム革などで、手から移った脂や汗などを軽く拭いてあげるだけで良いと思います。
間違っても研磨剤の入っているポリッシュ系の薬剤はつかったらあきませんよ。磨くということは表面削っていますからねぇ。
ここまで、書いてて気づいたけど、わしでもサックスに関しては無頓着ですけど、時計とかだと『傷付けたりしたくないから、あまり着けないでおこうかな・・・』みたいにピカピカのまま置いておきたくなったりと・・・普段使いの道具なのに本末転倒です汗 まあ、最初はそう思っていても、結局普段使いしてガシガシと使っていくうちに、どんだけ気をつけていてもバックルやらブレスやら本体にも小キズが出来てきて、そのうち気にならなくなります。ただ、打痕というか強打はめっちゃ凹みますから腕の取り回しは無意識に気をつけるようになってきます笑
生徒さんにもあのソプラノをガシガシ吹いてもらって、練習後は一通りの清掃してあげたら必要以上に気を使わなくて良いのかなとも思いますが、キレイにフキフキして愛でるのもいいもんですかね笑。サックスに打痕がつくような取り回しだけは細心の注意をはらって貰ってね。
サックスは意外と尺が長いですから、初心者のうちは楽器の取り回しに慣れるまでに、どこかにブツケたりなど傷や凹みをつけやすいですからね。
あとはケースに仕舞う時に友達とおしゃべりしながらとか意識が薄い中で行うと、ケース締め忘れでケース持ち上げたら蓋が開いて楽器が落下・・・という事故も、楽器を扱いだした最初の二年くらいが多いですよね、あれほんとショックでかいですから気をつけてください汗 わしも一度30年ほど前にやりました、楽器が転げ落ちて楽器も盛大に凹みましたが私も盛大に凹みました笑
ちなみにわたしの高校時代、吹奏楽部では『楽器ケースを持ち上げるときは、必ずフタ側を自分の側に向ける』という伝統!?を叩き込まれました、そうしていると最悪蓋がケース締め忘れで開いてしまっても、足に蓋があたって楽器の落下を防げる可能性が高いということだったんでしょうね。