とあるテナーサックスの入手経緯 その②



店がオープンして数ヶ月が経った頃、その頃には[そのひと]とはある一定の距離感を保ったまま、かるい世間話くらいはするようになっていました。

そんなある日のこと

その人
その人

「やっぱりバンドをまたやりたいんだよね」

「??????」と思いましたが、また社交辞令で「いいですねぇ」と言ってしまいまして^^; 

その人
その人

「ベンチャーズのコピーバンドなんだけど、メンバーは俺の方で集めるから、藤本くんも参加してくれない?」

まさか自分も加わる事になるとは・・・・しかし、前に「声かけるよ」と言われたときに「よろしくおねがいします」と社交辞令でも言ってしまったもんだから、断るわけにもゆかず・・・まさに深い深い墓穴堀りでした・・。


どんなメンバーを集めるのか謎は深まる一方でしたが、それから程なくT店長が私のところにやってきて

[そのひと]に「Tよ、お前BASSやれ」と言われたそうで・・・音楽になんの興味もなかったT店長は絶対嫌だったろうに[そのひと]の手前断ることも出来ず、渋々「はい」と承諾したそうです^^;

え・・・・どんなメンバーあつめよるねんよ!? ・・・ 
まあこれで[そのひとバンド]のメンバーは
ドラム : [そのひと]
Bass : T店長
ベンチャーズにはいらないだろうサックス : わたし 
ボーカル(元演歌歌手) : [そのひと]が連れてきたダブルのスーツを来た年配のおじさん

おいおい、肝心のギター居ないし・・・ボーカルおるし・・ベンチャーズのコピーバンドちゃうんかいな^^; と激しく思いました・・・口にはだしませんでしたけど・・

その人
その人

「T店長がBassはじめる言うから楽器を買いに行こうと思うんだけど、店までつきあってくれるかな? 俺も久々にスティックとか揃えたいしな」

T店長がBassはじめる・・・というか、「俺の命令でBass始めんかい」という今で言うパワハラですわなww まあ、何はともあれ「楽器店に付き合って」と[そのひと]言われて、わたしも断れませんでしたけど^^;

それで後日、キャデラックに乗せられて御茶ノ水に向かいました。その日キャデラックには[そのひと]の奥さんなのか定かではないですが、派手な服を身にまとった中年女性も一緒でした。
 店舗につくとまずはドラムコーナーに向かい[そのひと]がスティックやらケースやらを揃えました。で、次にbass売り場に向かい、店員さんに勧められたヤマハの10万円くらいのbassと、初心者向けのBass教本を[そのひと]は買いました。初心者のT店長には10万円の楽器は高級品ですわな・・。ドラム用品とBass一式を買いましたから、もう帰るのかと思っていたら

その人
その人

「藤本君にもなにか楽器を買ってあげるよ」

と言われましてビックリしました。[そのひと]の意向で無理やり加入するんだから、お言葉に甘えてやろう藤本が一瞬発動しそうになりましたが、返せない恩を受けるのは危険やろ・・・と判断しまして^^; 「え・・・いいですよ・・サックスは高いので・・」と答えました。でも[そのひと]と中年女性は併設されていた地下の管楽器売り場の方にスタスタと向かいました。

その人
その人

「どれがいいの?」

[そのひと]にそう言われて、なんといいますか『選ばないとまずい感』もあり、丁度私がそのころ参加していたバンドでテナーサックスもほしいなぁ・・・とは思っていたので、お店のガラス棚に展示されていた中古のセルマーmark7のテナーを店員さんに出してもらいました^^;

試奏させてもらいましたが、当時テナーは高校時代に吹いた経験があるくらいだけだったので、その楽器の良し悪しなどよくわからないまま[そのひと]の前でブリブリ適当に吹いていると[そのひと]は担当してくれていた店員さんに

その人
その人

「じゃーこれもらうよ」

えーーーーーーーーーー30万超えですぜ・・・・ と、さすがの藤本でさえビビりました^^; それは『嬉しさ』よりも・・・なにかヌケられない深みに身を投じてしまった感満載でした・・・複雑な心境になりました。
なんや、例の派手な中年女性が「あんた良かったねぇ~良かったねぇ~」とめちゃくちゃシツコクいってきて・・「あんた誰やねんなっヒツコイわ」心で突っ込んでたのは覚えてます。セルマーのオールドの黒いパックケースを手に店をでてから後は、何故か思い出そうとしても、まっっったく記憶に残っていません・・・。


その時のパックケースだけは今でも持っていますけど


最終回③ 波乱のバンド練習から突然の終わり につづく・・・

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