今でもたまに思い出す、20年以上前の出来事を書いてみますね。
僕が20歳代前半の時、イカ天(「いかすバンド天国」という勝ち抜きバンド合戦といいますか、そんな番組でした。)をはじめとした、バンドブームがありました。
その中で、勝ち抜いた とあるバンドにはアルトサックス奏者がいました。僕よりも大分年上そうな方でしたが、身勝手に発言させてもらうと「上手いサックス」とは全く思えませんでした。
しかし、なんだかその方のサックス演奏に引き込まれていく自分がいました。全く自分の目指している方向性でもなかったですし、とても不思議な感覚だったように思います。
その感覚がなんなのか・・・自分で整理しようとしたんですけど、すぐには答えがでませんでした。
で、ある時、そのバンドの音源を手に入れたので、じっくりと聞いてみました。
んで、その方のサックスをコピーしてみたら、僕のサックス演奏では、まっっっっったく、そのバンドのサウンドにしっくりきませんでした 😯
譜面にすると、とても簡単なのに、そのバンドのサウンドには、その方のサックスが合うし、その方のフレーズがピッタリなんです。
これは、なんていうか、上手い・下手とかテクニックどうこうとか、そういうことではなかったように思います。
そのバンドには、他ならぬ、その人だけの「サックスの音・サックス演奏スタイル」が必要だったんですね。
自分のサックス演奏のスタイルを確立することは、非常に重要なことだとは思いますが、
「その時、その場所に必要とされるサックス演奏、配音」を考えることが、非常に重要だと気付かされた20年以上前の昔話でした 😄