音程と音の干渉について。

音程というのは実に奥が深いので、ここではほんと簡単に説明します。理論などでは多少突っ込んだ説明をしますが、まずは音程の基本からです。

音程 というのは音楽的には ある音 と ある音 の隔たりを表す単位 ということになります。
単位は 度 を使います。
家からコンビニまでだと 200m とか距離の単位は cm m km などですよね。じゃあ ド と レ はどれくらい離れてるの?説明して? といわれたときに単位がないと困りますよね、そこで音と音との隔たりの単位があるわけです。

しかし音楽演奏者でよくいう 音程(ピッチ) は多少意味合いが違います。
サックス奏者二人が同じ音をだしていても、完全には一致してない場合 濁り が生じます。
この濁りは物理的に言うと、音波の干渉 です。

音の高さを表す単位は Hz ヘルツという単位を使います。これは空気の振動によって生まれます、1秒間の振動数をあらわす単位がこのヘルツなんです。
たとえば1秒間に440回空気を振動させると ピアノのラ(A音) の音になります。厳密には室温や湿度など様々な条件がくわわります。逆にいうと440回振動させた音(440Hz)はピアノのラの音にしましょう と取り決められたわけです。これが下記にも書きますが国際基準音というものです。

では音の干渉(濁り)を聞いてみましょう。干渉は簡単に説明すると同じ ピアノのラ音 でも440Hz と 439Hzを同時に鳴らした場合不快に感じる音の ウネリ が生まれます。管楽器などは各々の奏者が音程をコントロールしないと正しい周波数で演奏できませんので、このズレが他の楽器と音の干渉を生み演奏を聞くものにとっては不快と感じてしまいます。

音の干渉を聞いてみましょう。

完全一致の場合 (2音とも440HZ)
ズレが有る場合2音 (339Hz と 440Hz)
ズレが有る場合2音 (338Hz と 440Hz)
ズレが有る場合3音 (339Hz と 440Hz と 441Hz)

音のウネリわかりましたか?

微妙にずれた2つ以上の音が鳴ると、音が回転しているように聞こえると思います。

楽器の場合のよく言う 音程あわせてっ!! ピッチ悪いよ・・ は同じ音を出そうとしているにも係わらず
合っていない場合を指すことがおおいです。

正しい音程という基準は実は物理的な振動数で実は決まっています(国際基準音 A=440ヘルツ)。その基準から各音の周波数が決まってきます。自分が出してる音と基準音とを比べて、合っている とか 高い 低い と表示するのがチューナーの役割です。チューナーでは基準A(ラ)の周波数を変えることも出来ます。空気の振動である音波は湿度や気温によって多大な影響がありますから、夏の暑い場合吹奏楽などではA=442Hzなどでバンド全体で基準を高めに合わせる場合もあります。

音程を合わすことに関しては自分の周りにサックス奏者や音楽知識のあるひとに実際に聞いて体験してくださいね。

音痴なサックス奏者 にならない為にはまずこの音程の存在を知っておいてください、しっていてもサックス技術がおぼつかない時期にはコントロールできないと思います。しかしその時に自分が音痴になってることを「気持ち悪い」と感じることが音痴サックス奏者にならないための重要なポイントになります!!

サックス教室 フイテマス 藤本匡光

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