[2015 10 18 追記]
皆さんから頂く質問のなかに 特殊奏法 について
聞かれる事があるんですが、正直なかなかwebで説明するのは
私の文章力から言っても無理がありまして・・・
なんとなくここではこういう感じーくらいで流してください(笑)
サックス特殊奏法
■ポルタメント■ Portamento
ポルタメントは起点の音から終点の音まで ニュ~ル~っとつなげる感じで演奏します。管楽器ですとトロンボーンは得意な奏法ですね。グリッサンドとはちょっと違いますよ。これをマスターするにはリップコントロールが上級になってから初めてトライしてください。
サンプルでは ガーシュイン作曲 の ラプソディー イン ブルー の最初のソロ、本来はクラリネットがやってる所です。最初のトリルの後にポルタメントがあります(これは一発芸的な感じで実用性はないですけどね)。そのあとはなんとなく2音をポルタメントでつなげてみました。サックスの演奏では3度~5度くらいのポルタメント奏法はよく使いますね。
ポルタメント サンプル
■サイレン■ Siren
ポルタメントの応用技術で、フラジオ音域で使う場合にこう呼ぶのかな。エリック・マリエンサルがアルトサックスよく使う技術ですね。
サイレン サンプル
■フラッター■ flutter
フラッターはフルートなどではよく出てきますね、舌を 巻き舌 の要領で トゥルルルルルルル という感じで吹きます。すると音も細かく切れて発音されます。サンプルはちょっとウケ狙いです、といってもこれで
笑えた人は40代以上ですかね(笑)水戸黄門で 風車の矢七 が屋根裏などで悪代官の悪巧みを探るシーンでフラッターが使われてます、元はフルートですけどね。一発芸としても つかえるかもです(笑)
フラッター サンプル
■ファズトーン■ Fazz-tone
ファズトーンはデイヴィッド・サンボーン氏が演奏の中でよく使う奏法(音色)です。
よく使うのは hight F hight F# の高音域です。というかこれはこの音域でしか効果的に使えません。同じような音色に グロー奏法(うなり奏法)もありますが、ファズトーンとグローは違ったものです。ファズトーンは重音奏法(2つの音を同時に鳴らす)といえますね。ファズが鳴らしやすくなる指使いがあります。
ファズトーン サンプル
■グロー(グロウル・グローイング)■ Growl
グローとは、その名の通り「うなり」奏法です。
犬が威嚇するときのような、低めの音を喉でグルグルグルと言わせながら吹きます。テナーサックスのレコーディングでは要求されることが多く、またロック系のサックスでは必須テクニックです。楽器をくわえずに喉を鳴らす練習をしても、あまり練習効果が期待できないので楽器を吹きながら喉を鳴らしてみてください。最初は、オクターブキーを押した、高いほうの ラ シ 辺りがいいと思います。
猛犬になったつもりで「ヴ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛~っっっっ」て感じです。
チワワとかの小型犬ちゃいますよ、めっちゃデカイ猛犬をイメージしてね 😄 吹きながら歌を歌うわけではないですよ 笑
うなりの音程で「音の割れ方」が変わるので、慣れて来たらいろいろとためして「きれいに割れる」ように練習してください。
グロー サンプル
■クウォータートーン(1/4音階)■ Quarter-tone
サックス演奏においては、微妙な音程を操る必要がでてきますが、1/4音階(半音の半分)の練習は、顎などの使い方の訓練に効果的です。
下記項目にある「オルタネイトフィンガリング」は運指によって1/4音を表現する、ひとつの手法とも言えますが、こちらのサンプル音源では、ベンド奏法の練習として、顎の調節のみで表現する手法をとっています。
◆quarter tone 下降
◆quarter tone 上昇
こらちのページで解説しています
//sax-players.net/quarter-tone/
■オルタネイト・フィンガリング■ Alternate-Fingering
https://youtu.be/etPKzpqFxcU
こちらのページにて解説してます。
↓
//sax-players.net/blog-151018/
■ハーフタンギング■ Half-Tonguing
もはやポピュラーサックスでは特殊奏法とはいえませんね、普通にいっぱい出てきますから、表現上必須奏法ですね。
譜面では音符の頭のところが × になっていたり、(♪)で書かれていたりします。
ただ、ほとんどの場合は、ハーフタンギングは記譜されていないので、自分でよく聞いて再現する必要があります。
ハーフ という表現通り、半分タンギングです!! ← めっちゃ雑な説明やね 😄
レッスンで教えると、10分くらいでやり方は習得できるので、テクニックとしては、そんなに難しくはないです。
技術的な側面よりも、ハーフタンギングを入れる場所とか、ニュアンスを習得する表現的な側面に時間がかかります。
「Just the Way You Are」中間部のPhil Woods氏アルトサックスソロは、ハーフタンギング無しには
あのニュアンスはだせませんね。
“Just the Way You Are」アルトサックス ソロ“ の記事を参考に、ハーフの場所を確認してみてください。
中間部のソロをコピーして吹いてみました。 alto sax; MASA
https://youtu.be/q2NRHVSNtMs
■ダブルタンギング■ Double-Tonguing■トリプルタンギング■ Triple-Tonguing
最初に言っておきますが、サックスにおいて、ダブルタンギングはアマチュアの方は、できなくていいと思います 😯
通常のシングルタンギング シラブルが「Tu Tu Tu」にたいして、ダブルタンギングは「Tu Ku Tu Ku」となり
「Ku」は喉で空気の流れを止めて、音をきります。
でも、中級者までの方は、この「KU」の練習はしないほうがいいかも、弊害がでてきますから。
んで、もし練習したいようなら、必ず指導者の下で習得してください。
同じ系統でトリプルタンギングもあります、
シラブルは「Tu Ku Tu Tu Ku Tu Tu Ku Tu 」 or 「TuTu Ku TuTu Ku TuTu Ku」となり
3連符系の時に使います。
サックス以外の管楽器、例えばフルートとかでは、特殊奏法ではなく必須奏法なんですけどね。
この曲の16分音符連続のタンギング指定の所とかは、これくらいのテンポくらいから、ダブルタンギングも使ってます。もちろん、シングルタンギングも併用してます。
https://www.youtube.com/watch?v=K6_KAXiZVrI
こちらの譜面ほしい方は、下記記事よりダウンロードできるようにしてます。
“Badinerie サックスの譜面作りました。“