さて「フラジオの運指」についてです、最近質問が多いので。
指使いについてここで図解とかはしませんけどね。
生徒さんも、もう歴の長い人はフラジオ全然大丈夫という人
もいますし今年からはじめた人も居ます。
そもそもフラジオは必要か?という疑問もあろうかと
思いますが、現代サックス奏法にとってフラジオは特殊奏法ではなく
スタンダード奏法と思いますので、学ぶことは必要と思います。
ようは使い方次第ですね、曲芸的に使うのは音楽的に・・・だとは思
いますが、音域を広げる事で表現の幅が広がるならメリットは大きい
ですよね。
さて運指についてですが、雑誌等をご覧になると人によって色々な
運指が出ていると思います。これはどれが正解とかではなく、
人それぞれ使いやすい指使いを使うということでも有り、同じ音程でも
前後の音へのつながり上、運指を複数知っておかないとフレーズが
吹けないことが出てきてしまうからです。
特にフラジオ音域への変わり目のHight F#は僕は5通りの指を使っています。
また、例えばセルマーとカイルベルスの楽器ですと、鳴りやすいフラジオの運指が若干
違ってきたりもします。
あとアルトとテナーではフラジオの運指が違います、とはいえそれ程かけ
離れているわけではないので練習すれば大丈夫なのですけど、僕はアルトや
テナーの持ち替えが多いので、極力同じ運指でフラジオが出せるようにしてい
ます。
それにはマウスピースやリードのセッティングを持ち替えてもそれ程
違和感の無いようにもしています。
最初の頃はほんと苦労しました、Hight Aは比較的当たりやすくすぐなる
ようになりましたが半音下のHight G#はテナーでは苦労しました。
それぞれがある程度なるようになっても、フレーズにするにはまたエライ
練習しました。指が頭の中でぐちゃぐちゃで繋がるものも繋がらなくなって
ましたね 笑
僕の場合は基本フラジオで半音階を上下しました サイドキーD(Hight D)から
更に上のW Hight E までです。もちろん最初はボロボロでしたが、一年くらい
続けることで出来るようになりました。
スタッカートで吹ける様になったらもう大丈夫でしょうね。
ただ だいぶん前にも少し書きましたがフラジオの練習ばっかりしてると、
いわいる普通の音域でリードミスが頻発する症状になる場合があります。
これは僕がレッスンでもよく注意してるんですが「フラジオ専用口」になって
しまってる事に起因します。フラジオの練習をしているときに、鳴らそうと
している音がならないと、どうしても咥える深さを変えてみたり、噛んで見たり
間違ったアンブッシャー(アンブシュア)調整をしてしまうからです。
単純に考えて演奏中にフラジオが出てきて、また下の方の音域に戻るときに
いちいち咥える位置を変更していたら演奏できませんよね 笑 ですからフラ
ジオの練習は出来るだけ指導者の下、行うことをお勧めします。
フラジオの練習を少ししたら、そのあと中音域くらいの音色が崩れてないか確認
して、アンブッシャー(アンブシュア)の崩壊を防ぐ工夫をしてください。